さて、今度はダイビングの話。
今回のダイビングは、プーケット島の北西100km〜150km程はなれた
シミラン諸島
で行いました。ここはダイブクルーズのメッカで10〜20人程度のゲストダイバーを収容できるクルーズ船が何十隻(?)も集まってくる
世界有数のダイビングポイントです。
今回潜って感じた事は、プーケットの街と同じく、まったく津波の被害の跡を感じなった事。ただ、ガイトさんに聞いた所、ポイントに
よっては壊滅的な被害を被った場所もあるとの事で、今回は津波の取材ではなかったのでそこには潜らなかっただけです。
では、
どういう所が壊滅的な被害を被ったかというと、南北に細長い島と島の間のポイントだそうです。
津波は
「湾になった遠浅のビーチ」では波高が増幅し大きな津波になる事は知られていますが、
「岬のように突き出した地形」で波が回り込み波高が増幅することは
あまり知られていなかったように思います。スマトラ沖地震の津波でスリランカの南端、北端で反対側に回り込んだ津波が大きな被害をもたらしました。
1993年の奥尻島を襲った津波もそうです。
津波を”波”だと思うとなかなかピンと来ませんが、潮位の異常に高い潮汐だと考えれば判りやすいのではないでしょうか(潮汐も津波も波長のおもいっきり長い波の一種)。
つまり、
島と島の間の海峡(チャネル)になった場所、海に突き出した岬のような地形(コーナー)の場所はもともと潮流が非常に速い(=海面の高低差が大きい)場所です。ダイビングポイントでも
「○○○チャネル」とか「○○○コーナー」という名前の場所はほとんど激流ポイントです。
津波の時、シミランのこのようなポイントでは、
水深0〜約30mの間で非常に強い流れが発生し海底の砂を根こそぎ洗い流し、それにより
海底の岩や珊瑚がひっくりかえったという位、凄い状況だったようです。
潜水中のダイバーも当然流れに吹っ飛ばされたようですが、幸い亡くなられた方は
いなかったようです。
つまり、もともと潮流の速い場所は、津波の時も津波のやってくる方向にかかわらず、
海底の地形を一変させる程のとんでもない激流が発生すると考えられます。
残る最大の問題は、潜水中のダイバーには津波がやってくる事を知る方法が無い事です。