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デジカメ派? それともまだ銀塩派?

最近、潜りに行くとデジカメ(デジタルカメラ)で水中写真を撮っているダイバーを 見かける事が非常に多くなった。
特にオリンパスのデジカメとハウジング(防水ケース)が圧倒的に多い。

そういえば、3年前(1998年4月)、某デジタルカメラ雑誌の編集長していた 友達に頼まれて、オリンパスの140万画素デジカメ「キャメディア C-1400L」 と3m防水のハウジングを持って、モルジブで撮影した事がある。
(デジカメ撮影のロケではなく、モルジブに行くという話を友達にしたら、 無理やりデジカメを持っていかされたのだった。)
デジカメの良いの点は、なんといってもロケ先で撮影結果を確認できる 点だろう、失敗写真はメモリーから削除して撮り直しが効くものは納得でき るまで何度も撮り直せばよいのだから。

日本に戻って、出力サービスで プリントしてみた。最近はFDIサービス等でどこでも気軽デジカメのデータを プリントできるようになったが、当時はまだ限られた出力サービスセンターに 持ち込むしかなった。ハカギサイズにプリントしたのだが、 140万画で充分満足できる画質だ。ポジからLLサイズにダイレクトプリント するより綺麗なぐらいだ。
この時、スナップ写真ならデジカメで充分、近い将来、入門用の水中カメラ は必ずデジカメになると確信した。

僕はもともとデジカメには非常に興味を持っていた。1995年に大ヒットした 「QV-10」から各社各機種使っている。別に個人で所有しているわけではないの だが、仕事柄、 この手の新製品は職場で沢山購入し、とにかくいろいろ使って研究している。

もちろん普段は一眼レフカメラ&ポジフィルムで撮影している人種だから、 個人的には一眼レフカメラ&ポジフィルム代わりにデジカメを使おうとは”今は”考 えていないが、近い将来は、かならずデジカメに置換わると期待している。

さて、ここを読まれている方々の多くは、「一眼レフカメラ&銀塩フィルム」 で撮影されてえいる方が殆どではないでしょうか? でも最近は、デジカメ で撮影されている方も多いのかな?

そこで「一眼レフカメラ&銀塩フィルム」で撮影されてえいる方々へ お尋ねしたい事があります。

「銀塩フィルムで撮影しなければいけない理由は何ですか?」

記録を残す為?プリントして友達に配る為?ホームページに載せる為? 雑誌へ投稿する為? フォトコンに応募する為? 将来写真展を開く為? 将来写真集を出す為?

だったら、もう銀塩フィルムである必然性はもう無いですよね?

確かに、現状のデジカメの性能は、まだ銀塩フィルムを越えたとは言えない。 画質という点では今はまだ銀塩フィルムの方が良いからという理由でしょうか。 ということは、画質でもデジカメが銀塩フィルムを越えたら、どうでしょう?

このような書き方をすると、僕は”デジカメ派”の人間だと思われるかも しれない。でも、はっきりいって現状のデジカメにはまだまだ不満だらけ である。
まずなんといっても、”画質=解像度”ばかり強調されすぎる。
もちろん解像度も大事だが、それは最低条件、当たり前の条件でしかない。
しかも、「CCDは小さい方が高性能だ」と誤解を与えるような宣伝文句 が、結果的にデジカメの高性能化の足を引っぱっている。
小さいCCDに必要以上の高画素をつめ込んでもまったく意味がない。
レンズの光学的解像度が伴ってはじめてカメラの性能として意味を持つからだ。
レンズの光学的条件は、デジカメだろうが銀塩フィルムだろうが同じだ。
レンズの性能(解像度)が同じである以上、銀塩フィルムサイズより小さいCCD では解像度では銀塩フィルムに追い付けない。

解像度よりも銀塩フィルムを超えられるかどうかは、”ダイナミックレンジ” の幅とその自然な再現にかかっていると、僕は思っている。
たとえば、真っ白な雪原の中の真っ黒なカラスを撮影したとしよう。 ほとんどの場合、雪原はただの白、カラスのただの黒に写ってしまうだろう。 しかし、実際は、雪原の白の世界にも、微妙な模様があり、カラスの黒い 姿にも、1本1本の羽の羽毛の模様があるはずだ。
これは、極端な例で、現状では銀塩フィルムでも、雪原の白とカラスの黒 の微妙なディーテールを両方とも表現する事は無理だ。どっちかを優先する と片方が犠牲になる。
もし、この両極端の白黒のディーテールを同時に表現できれば、究極の ”広ダイナミックレンジ”だといえる。
しかし、これにもひとつ大きな落とし穴がある。
広ダイナミックレンジの絵は”平坦なコントラスト(つまり、コントラストが弱い)”の印象を 受けてしまいがちなのだ。
ここで、デジタル技術に期待したい。
”コントラストを落さない広ダイナミックレンジ化”だ。
化学反応頼りの銀塩フィルムより、デジタル技術を応用した方が実現は 容易なはずだ。
ここで僕が言いたい事は、銀塩フィルムメーカーの方ならよくわかっている はずだ。
デジカメの普及で打撃を受けるのは銀塩フィルムメーカーだが、デジカメ 市場を制するのも”元”銀塩フィルムメーカーであるに違いない。



昨年(2000年)の暮れ、報道写真展を観てきた。
報道写真の現場では かなり早い時期からデジカメが使われるようになったという話は聞いては いたけれど、これほどデジカメが報道の現場では普及してたのかと 驚いた。数えたわけではないが、7〜8割位あったかな。シドニーオリンピックの 写真ではもっと多かった気がする。
写真展用の引き伸ばされると、確かにデジタル固有の粗がまだ目立つのだが これも技術の進歩ですぐ解決されるだろう。

将来、報道写真以外の分野(水中写真、風景写真、人物写真など)でも、デジカメ が銀塩フィルムに取って変わるとしたら、アマチュアよりプロの方が早いのでは ないだろうか。
印刷の現場は、すでにほとんどデジタル化されている。写真展のプリント技術 もどんどん良くなってくるだろう。
銀塩フィルムでなければならないものは何かと考えたら、フォトライブラリーに 預ける写真位しか思いつかない。最近はフォトライブラリーもデジタル化が進んでいる が、それでも原版のポジも一緒に預けるのが現状だ。
しかし、いずれはフォトライブラリーもデジタルデータのみという時代に なるだろう。

デジタル画像をポジフィルムに出力するサービスは昔からあるが、そのうち ポジフィルムで撮影されたものより、デジカメで撮られたデジタル画像を ポジフィルムに出力した方が高画質という時代になれば、完全に、 銀塩フィルムカメラの時代は終わりだろう。
ただ、趣味の世界では銀塩フィルムカメラは、100年後も生き残ってるかも しれない。

1年後になるか2年後になるかわからないが、僕が今の一眼レフカメラを デジカメに持ちかえる時が来るとしたら、画質はもちろん 、今のシステム(一眼レフ用交換レンズやストロボ)がそのまま流用 できるかどうかという点は非常に重要だ。
そのまま流用できるのならば、ボディ価格が50万円でも充分安い。 フィルム代、現像代が無くなるわけだから、すぐに元が取れる。
(2001年2月3日)